サーフィンを始めるうえで、まず必要になるのが「サーフボード」 一見どのボードも同じような作りで大きさが違うだけかと思われるかもしれません。近年は様々なサーフボードの素材が開発されており、実際に手にとってみるとその違いは「千差万別」です。
素材、形、長さ、幅はもちろんのこと、サーフボードは構造のうえでも様々な特徴を持っています。サーファーのレベルやスタイルによって選ぶべきボードも異なってくるので、始めに基礎的な知識を覚えておきましょう!!
まず、サーフボードの「各部名称」と「働き」を知っておきましょう!
サーフボードの「各部名称」 と 「働き」
①NOSE ノーズ
ボードの先端部分です。先がゆるく上がり、尖ったものや丸みを帯びたラウンドノーズと呼ばれるものがあります。この部分のアウトラインによってボード全体の形も決まるほか、ライディングのバランスコントロールの目安が分かります。簡単に言うと 鋭角になればなるほどボードが動かしやすく、そして丸みを帯び,幅がますほど安定感のあるボードの動きになります。ショートボードは鋭角なノーズ、ファンボードより長いボードはラウンドノーズが主体となってきます。
②RAIL レール
サーフボードの側面部分です。スキーのエッジのように、ボードのコントロールに使います。レールの厚みのあるものは体積が大きい為に浮力が増して加速し、薄い物は波を切り裂くようなアグレッシブな動きが可能になります。
③DECK デッキ
サーファーが立つボードの表側の面です。そのままでは滑るので、ライディングするときはワックスを塗ったり、もしくは滑り止めシートやデッキパッドを貼ったりして滑り止めをする必要があります。
④BOTTOM ボトム
水に接するボードの裏側の面になります。ボードを波に滑らせる滑走面になり、全体的にゆるくカーブをしています。テール同様に様々な形があります。ボードの性能面でもっとも評価される部分になります。
⑤STRINGER ストリンガー
ノーズからテールにかけて木材や薄い補強材が入っています。ボードの中心部分になります。従来のサーフボードの製法であれば、ボードはこのストリンガーを軸に左右対称に張り合わせるようにして作られていますが、最近は樹脂を充填して作るモールドボードや、ソフト樹脂の素材のボードなども増えてきており、このストリンガーが無いボードもあります。
⑥TAIL テール
サーフボードの後方部分です。テイクオフのバランスコントロール、ターンのコントロールの際、重要な働きを担います。テールの形もライディングのスタイルや波のサイズなどによって様々あります。
⑦LEASH CUP リーシュカップ
リーシュコード(ボードが流されるのを防ぐために、サーファーの足とボードをつなぐコード)をサーフボードにつなぐ部分です。埋め込みタイプと紐を通すタイプがあります。
⑧FIN CUP フィンカップ
舵の役割をするフィンを固定する部分になります。サーフボードが直接フィンに固定されている「オンフィン」と呼ばれるものもあります。(レトロなボードに多いですね) フィンシステムには主に 「FCS」「FCSⅡ」「FUTURES FIN」があります。旧式のFCSはイモネジと呼ばれるネジをフィン1個につき2本占める必要がありますが、最近はネジ不要のFCSⅡ フーチャーフィンも増えてきてます。フィンカップが3つのボードや5個のボードもあり 5フィンのシステムは様々なフィンセッティングを楽しめるタイプになります。
⑨NOSE ROCKER ノーズロッカー
ロッカーとはボード全体についている、緩やかな反りののことを言います。ノーズ部分の反りをノーズロッカーと言います。これによってパーリング(ボードが波に刺さってしまうこと)を避けることができますが、このノーズロッカーが少ないほど直進安定性が増します。波が掘れて場合はロッカーが強めで、小波でパワーレスであればノーズロッカーの少ないものを使うなどしますが、初心者のうちはロッカーが少なめで安定性を重視したボードがおすすめ。
⑩TAIL ROCKER テールロッカー
テール部分の反りのことです。ターンをコントロールするためにあり、スピードにも左右します。一般的にノーズロッカー同様にテールロッカーの強いボードは回転性に優れており、逆にフラットに近いボードは安定性と加速に優れています。
初心者のサーフボード選びはここをチェック!
サーフィンは非常に難しいスポーツです。自然の波に乗るわけですから、他のスポーツと違い、サーフィンは同じ条件での反復練習というものがなかなかできないんです。とにかく「たくさんの波に乗る」ことが大切になります。とにかく最初のボードは テイクオフがしやすい安定感のある浮力のあるボードを選ぶべきでしょう。30代40代ともなるといきなりショートボードは非常にハードルが高いと思います。最初は「ファンボード」もしくは「ロングボード」を選びとにかくテイクオフをたくさん練習してから、その後はスタイルに合わせてボードを選べば良いと思います。
私も一番最初はロングボードから始めました。8年間ロングボードに乗り続けましたが、現在はショートボードに8年に乗り続けてます。まずは 長い幅広ボードから段々と薄く短く動かしやすいボードにチャレンジしていきましょう。
初心者のサーフボード選びのポイント
- 自分の身長プラス 15cm~20cm の長さ
- 安定感のある厚めのボード
- 適切な幅のあるボード (ラウンドノーズが最初はおすすめ)
- ロッカーは弱めの直進安定性を優先
サーフボードのメンテナンスのポイント
サーフボードは触ったことのない人はボードはとても丈夫に作られていると思っている方もいるのではないでしょうか。
サーフボードは海に浮くためにとても軽い素材で作られています。従来からの製法ではまず、ウレタンフォームを削り、そこにガラスクロスを巻いてレジンと呼ばれる樹脂で固めて完成します。簡単に言うと発泡スチロールのようなものにガラス樹脂のようなレジンで外側をコーティングしただけです。サーフボードはとってもデリケートなんです。ちょっと強くぶつけたり、真夏の暑い車内に放置したりするだけでサーフボードは痛みます。
サーフボードは安い買い物ではありません。 使用後の手入れから、傷がついた時の応急処置法まで、5つのポイントをおさえて自分のボードを長持ちさせましょう。
POINT1 海から上がったら真水で洗う。
サーフィンをしたらそのままにせず、ボードを真水で良く洗うこと。保管方法は日陰におくか、ボードケースに入れておきましょう。
POINT2 ワックスは定期的はとりましょう。
ワックスを塗って長時間経つと、滑り止めの効果も半減しまいます。また季節に合わないワックスはべたついたり、汚れの原因にもなります。ワックスは定期的にリムーバーを使ってはがすようにしましょう。デッキ面のキズはワックスが塗られた状態では気づきにくく、リムーバーできれいにワックスを落として定期的にボードの状態をチェックすることはとっても大切です。
ワックスを落としてみて、はじめて修理が必要なキズに気づくこともある。
POINT3 キズがついたら汚れと水分をよくとること。
ボードをぶつけてクラッシュなどしてしまった、キズまわりの汚れをカッター等を使ってできるだけ落とす。真水で良く洗い、きれいな布で拭いてしっかり水分をとろう。
POINT4 応急グッズを活用しよう。
サーフボード内部の発泡剤に海水が入らないようにするための応急グッズとして、アルミテープやクリアなタイプのリペアテープも各種販売されています。まずはぶつけてしまったら、その部分のワックスを剥がして リペアテープで応急処置をし、海から帰ってからはなるべく早めにプロの修理を受けましょう。
POINT5 ボード内部に水が入ったら完全に乾燥させる。
水がしみこんだらそのまま放置しないで、ドライヤーか風通しの良い場所で十分に乾燥させる。完全に乾燥させないと、ボードを痛める原因になるので要注意です。
最後に サーフボードの保管について
サーフボードはサーフィンをするうえで一番高い買い物です。そのうえデリケートな扱いをしなければなりません。せっかくのマイボードを保管方法のせいで劣化させたりすることがないようサーフボードの弱点を理解しておきましょう。
サーフボードの弱点
- 高温になる場所
- 直射日光の当たる場所
- 不安定な場所
・高温になる場所
温度管理に注意。真夏の車内の放置はゼッタイおすすめしません!ボードの種類には熱に弱い樹脂性のものもあり、特にエポキシ樹脂製のサーフボードは注意が必要です。耐熱温度は70℃と言われてますので、真夏の車中放置は注意が必要です。(ワックスもべとべとに溶けます) 最悪は「剥離」という、中のフォームとデッキのクロスの間に空間ができてしまうことがあります。
・直射日光の当たる場所
直射日照が当たらないところ。ボードも日焼けします、紫外線は劣化の原因。購入したばかりのボードは真っ白だったのに、直射日光のあたる場所に放置して黄ばみがでることもあります。
・不安定な場所
私も風で立てかけたボードを倒し、穴を開けたことがありますが、ボードは倒れただけでもクラッシュします。ボードは立て替えるよりも横に置いた方が安心なのですが、立てかける場合はサーフボードラックを使うか、しっかりと転倒防止の策をしましょう。
サーフボードのおすすめの保管場所
- 自宅の室内:ショートボード、ファンボードならば室内が安心。ただし、子どもやペットが遊ばない場所にしましょう。
- サーフショップ:行きつけのポイント近くのサーフショップに保管は一番安全。ポイントが決まってる方はおすすめです。
- 屋外ガレージ:ロングボードなどはどうしても屋外に置かざるをえませんが、「温度管理」「直射日光」には注意です。
- トランクルーム:最近のトランクルームは進化してます。環境良くリーズナブルに保管できる。
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